旧OS環境に新Windowsを追加でインストールした場合や、Linuxと共存している場合などはマルチブート環境となり、起動時にOSを選択する画面となる。起動時のOS選択には様々な種類のツールが存在するが、Windows Vista以降のWindows製品に搭載されているBCD方式のブート画面でのOS名称変更方法について説明する。
Windows 8の32bitと64bitや異なるエディションを使い分けている場合、名称がどれも「Windows 8」となっていると見分けがつかないので、名称を「Windows 8 Pro x64」等に名称を変えておくと分かりやすくなる。
起動情報はBCDストアと呼ばれる場所(デフォルトでは\Boot\BCD、Bootフォルダは隠しフォルダとなっている)に保管されているが、操作を誤るとOSが起動しなくなるので注意して欲しい。必要なデータのバックアップや、失敗した際の救済方法(WindowsのセットアップCD)は準備しておこう。
デスクトップ画面で「Win + X」を押すか、すべてのアプリから管理者権限でコマンドプロンプトを起動する。
コマンドプロンプトが表示されたら、
bcdedit /v
と入力する。現在登録されているOSの情報が表示される。
BCDの内容を変更する前に、現在の設定のバックアップを取っておくと良いだろう。
bcdedit /export "c:\bcdbackup"
バックアップの保存先は任意なので、USBメモリー等の外部メディアやバックアップ日時をファイル名につけておくと管理しやすくなる。
名称の変更だが、「description」が起動時に表示される名称となっている。変更の際「identifier」をパラメーターとして渡す必要があるので、コマンドプロンプトで右クリック後「範囲指定」を選択し、変更したいOSのidentifierをマウスで選択する。選択後、再度マウスを右クリックする事でクリップボードにコピーされる。
identifierをコピーしたら、
bcdedit /set {コピーしたidentifier} description "新しい名称"
と入力する。bcdedit /set まで入力後、マウス右クリックから「貼り付け」を選択すると先ほどコピーしたidentifierが貼り付けられる。
既定のOSの名称を変更したい場合はidentifierは省略できる。
変更後、再度「bcdedit /v」を実行するとdescriptionが変わっている事が分かる。
既定のOS(起動時タイムアウトにより自動的に選択されるOS)やタイムアウトもbcdeditで変更する事も出来るが、msconfigを使った方が簡単に出来る。
デスクトップで「Win + R」もしくはすべてのアプリからファイル名を指定して実行ウィンドウを出し、「msconfig」と入力しOKをクリックする。
システム構成ウィンドウが開くので、ブートタブに切り替え既定OSやタイムアウト、その他設定を編集する。
これで次回起動時編集した内容が有効となる。万が一編集を誤ってOSがブートしなくなった場合、WindowsのセットアップCDから起動してコンソールを開きBCDストアを作り直すか、バックアップしておいたファイルから戻すと良い。
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